米沢市立東部小学校 東屋内運動場耐震改修
補強後
補強前
本建物は米沢市に建つ鉄骨造2階建ての小学校屋内運動場で、昭和32年に建設されています。構造形式は桁行方向がアングル材によるブレース構造で、張間方向がアングル材により構成された山形形状のトラス構造です。接合部は全てリベット接合となっています。
建物の構造形式がリベットを使用したアングルトラスであること、また建設後50年を経過していることから補強は非常に困難であり、補強計画には細心の注意と高度な知識が必要となりました。
補強方法については、華奢なアングルトラスの耐力を増す補強には限界があるので、弱点となっている鉄骨トラス柱をコンクリートで巻き立てる補強を行い、さらに鉄筋コンクリート造のバットレス壁を架構ごとにフレームの両外側に増設して耐力確保することとしています。
当初はバットレス壁によって、建物の景観が損なわれるのではないかとの懸念がありましたが、それほど違和感なく建物に溶け込み、来るべき震災に備えています。
建築主
山形県農業共済組合連合会
竣工年月
平成22年3月
主要用途
事務所
所在地
山形県山形市
構造・規模
鉄骨造 地上2階 塔屋1階
延床面積
2759㎡