出羽桜酒造社屋・工場改築工事
建物設計~完成まで
山形県天童市で1892年(明治25年)に酒蔵として創業した出羽桜酒造株式会社社屋・工場の改築工事です。工事場所は前面道路拡幅による都市計画事業が進行しており、天童市でも歴史的な面影を残すまちなみ形成基準が天童古城羽州街道まちなみ協定により規定されています。
改築工事は酒製造などの通常業務を行いながらの工事となるため、引越し-既存建物解体-建物新築工事-機械やタンク搬入-引越しと何度も繰返しながら工事が行われました。特に酒造りには仕込みや出荷の時期が決まっており、設計も含めて工事の遅れやずれは許されない工程の中で進捗しました。また既存の建物には創業当時から現存する蔵や旧住宅を活用した美術館などの歴史的建造物もあり、どのようにして残して生かすかも含めた設計・工事としての難易度が高いプロジェクトでした。
建物はタイル調の外壁や漆喰塗り、煙突や館名サインなどで既存の酒蔵を思わせる外観としました。内部は基本的に1階が酒製造所、2階が事務所となっています。
長い工事期間を経て、長い歴史と伝統のある出羽桜酒造株式会社の新たなスタートに携われましたことに社員一同、より一層誇りを感じるとともに深く感謝申し上げます。
Project Details
所在地
山形県天童市地内
主要用途
工場 (酒製造所)
敷地面積
3,586.28 m2
延床面積
3,434.97 m2 (今回工事範囲は1,740.30m2)
構造・規模
鉄骨造 地上2階建て
施主
出羽桜酒造株式会社 代表取締役社長 仲野 益美
設計監理
鈴木建築設計事務所
施工
升川建設株式会社、カラス電機株式会社、黒澤建設工業株式会社
設計期間
平成27年7月 ~ 平成28年3月
工事期間
平成28年4月 ~ 平成30年12月
1期工事 (平成28年4月 ~ 平成29年2月)
2期工事 (平成29年3月 ~ 平成30年6月)
外構その他工事 (平成30年7月 ~ 平成30年12月)